歯がなくなったとき、抜歯になった時

歯がなくなる原因

虫歯

  • 虫歯を放置して歯ぐきの下まで虫歯が深くなった
  • 治療した歯の虫歯の再発で歯ぐきの下まで深く虫歯になった
  • 歯の根が広範囲に虫歯になった

歯周病

  • 歯周病で歯を支える骨が痩せて歯がぐらぐらになった
  • ぐらぐらにはならないものの歯ぐきが腫れて膿が止まらない

根尖病巣、根分岐部病変

  • 歯の神経の処置をした歯の根の外に炎症がおきて治らない
  • 歯をぶつけたなどして歯の神経が失活し歯の根の先に炎症がおきて治らない

歯根破折

  • 虫歯で歯の根が弱くなり、その歯に力がかかった
  • 歯の神経の処置をした歯
  • 歯をぶつけるなどした時に歯の根まで割れた
  • 歯ぎしり食いしばりで歯に力がかかりすぎた

事故

  • 交通事故や硬いものにぶつかったり、転んで歯が抜ける
  • 交通事故や硬いものにぶつかったり、転んで歯が折れる
  • 家の中で転んで家具にぶつけて歯を折る

スポーツ

  • 身体の接するスポーツでは歯に他の選手があたり歯が折れたり、抜けたりする
  • 球技であれば球や道具が歯にあたり歯が折れたり、抜けたりする
  • 打撃系の競技であれば相手からの攻撃で歯が折れたり、抜けたりする

歯がなくならないためにすること

虫歯

  • 虫歯を放置せずに治療をする
  • 治療は中断せずに最後まで継続する
  • ブラッシングやフロスなどの日々のセルフコントロールを実施する
  • 必要に応じて歯のトリートメントなどのメインテナンスを導入する

歯周病

  • 半年に一度は検診と歯周病の予防処置を行う
  • 症状が進んでいた場合は安定するまで治療を続ける
  • ブラッシングやフロスなどの日々のセルフコントロールを実施する
  • 治療終了(安定)後は定期的なメインテナンスを受ける

根尖病巣、根分岐部病変

  • 歯の神経の処置をできるだけしないように虫歯治療は早めに行う
  • 歯の神経の処置をできるだけ再発しないように行う

歯根破折

  • 奥歯がないなど歯の本数が少なくて他の歯に負担がかからないようにする
  • 歯に力がかかっているときはマウスピースなどで歯の負担を軽減する
  • 歯の根の治療をしたときはその状態に適した土台を選ぶ

事故

  • 歯が抜けた場合は洗わずに生理食塩水か牛乳の入った容器にいれてすぐに歯医者でそのまま抜けたところに戻し様子を見ます
  • 痛みや腫れなどの問題がなければそのまま使用します
  • 歯が欠けた場合は欠けた歯があれば同様に生理食塩水か牛乳の入った容器にいれてすぐに歯医者に行き欠けた部分を接着して様子を見ます
  • 神経の処置が必要になったり、クラウンというかぶせもので治療しなければならなくなることが多いです。

スポーツ

  • それぞれのスポーツに適したマウスガードを使用することで歯が折れたり、抜けたりすることを防ぐことができます
  • 歯が折れたり、抜けたりした歯は事故のときと同様に応急処置を行います

放置するとどうなるか

虫歯

  • 徐々に歯が溶けて小さくなっていき、細菌感染により歯の根の外に炎症ができ腫れるれるようになります。自然に歯が抜ける場合もあります

歯周病

  • 歯ぐきの腫れがひどくなり、出血、臭いなどがするようになります。最終的には羽が抜けてしまいます

根尖病巣、根分岐部病変

  • 歯ぐきにぷっくりとした腫れができ、そこから膿が出るようになります。ずきずきと痛むこともあります。抜歯をしないと治りません。

歯根破折

  • 歯ぐきにぷっくりとした腫れができ、そこから膿が出るようになります。ずきずきと痛むこともあります。歯の上の部分がとれることもあります。抜歯をしないと治りません。

事故、スポーツ

  • 歯が抜けたときは歯が戻せなくなり、歯を失うことになります。
  • 歯が欠けたときは欠けた大きさによりますが、小さい場合はつめものやかぶせもので治すことができます。歯の神経の処置が必要になる場合があります。大きい場合は抜歯が必要になります。

歯が無くなったとき、抜歯が必要になった時の注意点

その結果…

  • 歯がななめになることにより、その下の部分に汚れがたまりやすく、歯みがきが困難になることから虫歯や歯周病の原因となります。
  • 傾斜したまま かみ続けると、その力によってさらに傾斜を強めてしまい、かみ合わせの高さが低くなります。そうすると、前歯に負担がかかり、出っ歯になりながら歯と歯の間にすきまができてしまいます。
  • かみやすい部分(歯が残っている側)でかむ習慣により、顎の関節の異常が生じることもあります。

歯が無くなったとき、抜歯が必要になった時の治療法

ブリッジ

ブリッジ

構造

歯のないところの両脇の歯を削り、つながった歯を固定します。

種類

  • 一般的な保険適応の金属のブリッジ
  • 保険適応で条件が合えば可能な歯を削る量が少ない金属のブリッジ
  • 保険適応外のオールセラミックのブリッジ
  • 保険適応外の歯の削る量が少ないオールセラミックのブリッジ

メリット

  • 噛み合せ、見た目とも自然に再現でき、つけはずしの必要がありません。
  • また、手術の必要がありません。

デメリット

  • 支えとなる歯を削る必要があります。支えとなる歯に、なくなった歯の分の 力がかかります。
  • 歯の削る量が少ないブリッジははずれる可能性が高くなります。
  • 支えとなる歯がどれか悪くなるとブリッジ全体をはずしての治療が必要になります。

入れ歯

構造

部分入れ歯
部分入れ歯
歯のないところの両脇の歯にバネをかける入れ歯を作ります。

総入れ歯
総入れ歯
歯ぐき全体でささえる入れ歯を作ります。

種類

部分入れ歯

  • 保険適応の残っている歯に金属のバネをかける部分入れ歯
  • 保険適応外の残っている歯にプラスティックのバネをかける金属を使わない部分入れ歯
  • 保険適応外のしっかりした金属を使用した部分入れ歯

総入れ歯

  • 保険適応のプラスティックの総入れ歯
  • 保険適応外のプラスティックの総入れ歯
  • 保険適応外の金属で補強したプラスティックの総入れ歯

メリット

  • 支えとなる歯を削る必要がありません。
  • 手術の必要がありません

デメリット

  • 歯ぐきが痛むことがある
  • ガタつきやすい
  • 支えとなる歯に負担がかかる

インプラント

構造

インプラント
  • 歯のないところにインプラントを植えて、新しく歯を作ります。

種類

  • インプラント体
  • 顎の骨に埋入するインプラント体と土台が別になった2回法
  • 顎の骨に埋入するインプラント体と土台が一体の1回法
  • クラウンの固定方法
  • インプラントの土台をインプラント体にネジ止めしにクラウンを接着剤で装着するセメントリテイン法
  • インプラントの土台とクラウンを接着して一体でインプラント体にネジ止めするスクリューリテイン法

メリット

  • しっかり噛める
  • 見た目も自然な歯になる
  • ほかの歯を削る必要がない
  • ほかの歯に負担をかけず、つけはずしの必要がありません

デメリット

  • 手術が必要
  • 治療費が高くなる
  • 顎の骨の状態が良くないと適応できない
  • 全身の健康状態が悪いと問題が発生する

テンポラリー

構造

  • 歯のないところにダミーの歯をつくる

種類

  • プラスティックで歯の形をつくり残っている歯に装着する
  • 仮の入れ歯をつくる

メリット

  • 短時間でできる
  • 歯がない状態を回復できる
  • 他の歯が移動することを防止できる

デメリット

  • はずれたり、壊れたりすることがある
  • 汚れやすい

歯がなくなったとき、抜歯になった時に安心して治療を受けるためのポイント

ブリッジ

なくなった歯の部位と本数に合わせた治療方法を計画します。
前歯と奥歯では強度、噛む機能、見た目の審美性など求められる条件が違います。
前歯では見た目の審美性を重視するため、自然な透明感のある材質が適しています。
保険適用のブリッジは金属の表側の見える部分だけを白いプラスティックにしたものです。
強度的には十分ですが透明感はなく、プラスティックの部分は時間が経つと劣化して変色します。
保険適用外のブリッジは金属を使用せずに透明度の高いセラミックを主体に使用します。
セラミックの層を増やすことでより自然な仕上がりになり、表面の硬さも天然の歯と同様になります。
強度は十分で、見た目を好みに合わせて調整することができます。
前歯は麺類などを噛み切れるようにかみ合わせを調整します。
奥歯ではしっかり噛めることと強度を重視します。
保険適用のブリッジは金属を使用します。場合によっては歯のないところの一部を白いプラスティックにすることがあります。
保険適応外のブリッジは強度のある透明度の低いセラミックを主体に使用します。
セラミックの層を増やすことでより自然な仕上がりになり、表面の硬さも天然の歯と同様になります。
なくなった歯の本数にあった支えの歯が必要です。
なくなった歯の本数が多いとブリッジが適応できない場合があります。

入れ歯

なくなった歯の部位と本数、残っている歯の状態に合わせた治療方法を計画します。
入れ歯は出来上がったあとの調整が必要です。

部分入れ歯

なくなった歯の部分は硬いプラスティックの人工の歯とピンクのプラスティックの歯ぐきの部分で回復し、残っている歯にバネをかけて装着します。
かみ合わせを回復すること、できるだけ入れ歯が動かないようにすること、痛みがないようにすることが重要です。
上下の歯が噛み合っていればその高さに合わせます。かみ合わせがなければ理想的な歯の高さを回復することも必要です。
保険適応の部分入れ歯はバネを金属のワイヤーを使用します。
保険適応外の部分入れ歯はバネと本体に柔らかいプラスティックを使用して自然で痛みが少なく快適に使用できるようにします。

総入れ歯

硬いプラスティックの人工の歯とピンクのプラスティックの歯ぐきの部分で回復します。
総入れ歯は上下の歯の噛み合わせの高さ、前後左右のかみ合わせのバランスがとれるようにしなければなりません。古い入れ歯があればその噛み合わせを参考にします。古い入れ歯がない場合は顔に対する顎の位置などを参考に理想的なかみ合わせを再現するようにします。
保険適応外の入れ歯は仕上がりを良くするために仮の入れ歯を作ってから、最終の入れ歯を作ることがあります。金属の補強を入れることもあります。

インプラント

インプラントは保険適応外の治療になります。
なくなった歯の部位と本数、残っている歯の状態に合わせた治療方法を計画します。
入れ歯と同じように残っている歯の状態によってかみ合わせを回復するようにします。
仮歯や仮の入れ歯を作りかみ合わせを確認することがあります。
理想的なかみ合わせになり、顎の骨の量が十分にある部位にインプラント体を埋入出来るかシミュレーションを行います。
3DCTを撮影し、3次元的に埋入位置、インプラント体の種類を決定します。
インプラント治療に関するメリット、デメリット、リスク等の説明をしっかり受けて理解をしたうえでインプラント治療を行うかどうかを判断してください。

歯がなくなったとき、抜歯になった時のおすすめの治療法

歯がなくなったときは、残った歯にできるだけ負担の少ない治療方法がおすすめです。
残った歯に負担がかかると残った歯の寿命が短くなってしまいます。

なくなった部分の顎の骨の状態、お口の中全体の清潔具合、全身の健康状態が問題なければ口腔インプラントはメリットの多い治療法です。
口腔インプラントは正しく治療すれば他の歯にまったく負担をかけない理想的な治療で、自分の歯と同じように食事ができ、見た目も自然に回復することができます。
デメリットとしては手術が必要なこと、身体の状態により治療の成否に影響が出ること、治療費が高額なことがあります。
しかし身体の状態以外の、手術と治療費については以下のように考えられます。
手術に関しては知識と技術が十分ある歯科医にかかればほぼ問題なく行えます。
治療費に関しては残った歯の将来の健康、トラブルになった時の治療費、インプラント治療で得られるメリットのことを考えると価値のあるものです。

歯がなくなったとき、抜歯になった時に治療方法の選択で悩むこともあるかと思います。
そのようなときは入れ歯がおすすめです。
入れ歯は支えになる歯を大きく削ったり、手術をしたりする必要がないのでやり治しのきく治療法です。
入れ歯を作ったものの食事をするとぐらつく、痛い、違和感が強いなどの理由で入れ歯が使えない、使わなくなることがあります。そのようなときに、ブリッジや保険適応外の入れ歯、ブリッジ、インプラントという他の治療方法に変更することができます。

歯がなくなってそのままにしていると、歯の噛み合わせが悪くなります。
歯の噛みあわせが悪くなると歯だけではなく、顔のバランスが悪くなったり、顎の関節が悪くなったりします。
歯の噛みあわせが悪くなったときにその噛みあわせに合わせてその場しのぎの治療を行うと、次々と噛みあわせが悪くなっていしまいます。
そのような状態のときにはお口の中全体の噛みあわせを理想的な状態に近づけるように、歯のなくなった部分だけではなく、ほかの歯の治療を含めた全体治療がおすすめです。